マクロ撮影と露出倍数

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まずは作例から。ちなみに今回の作例は我ながらひどい・・・ひどいと言いながら載せるのもアレですがwあまりにひどいので今回は画像をクリックしても大きくなりません。
被写体は愛用のMacBook。カメラとレンズは昨日と同じくオリンパスE-620にZUIKO DIGITAL 35mm F3.5 Macro。ISO800で絞り優先オートでF3.5という設定です。
まずは30センチくらい離れた1枚。

P3171990.jpg
絞りF3.5、シャッタースピード1/250秒、ISO800

続いて撮影倍率1/2倍。

P3171991.jpg
絞りF3.5、シャッタースピード1/125秒、ISO800

もちろん2枚とも周囲の光線状態は全く同じです。
それなのに1/2倍はシャッタースピードが半分にもかかわらずほぼ同じ明るさに写ってますね・・・これは一体どういうことでしょうか。

実は、レンズのF値が3.5と表示されていても、本当に3.5になっているのは無限遠にピントを合わせた時だけなんです。
レンズはより近くにピントを合わせようとするほど、前に繰り出されていきます。まぁ最近のレンズは全長が変わらないのも多いのでわかりにくいんですが、内部で同じような事が起こっていると考えて下さい。
そうすると絞りの位置も当然前に移動します。

ここで、深い井戸の底へはしごを降りていくと想像して下さい。
地上付近だと外の光が十分入って来て明るいですよね?じゃあ、はしごでどんどん下へ降りたらどうなりますか?
周りはどんどん暗くなって、上を見上げれば井戸の口(絞り)がポツン、と開いているはずです。

これと同じような事がマクロレンズでは起こってきます。
遠景(井戸の例だと地上付近)では十分光が入るので無限遠と同じF値と考えても誤差の範囲。
近接撮影(井戸の底)では光が入って来ないので、F値を補正しなければなりません。
じゃあどれくらい補正がいるの?という話ですが、次のような公式があります。はい、そこのあなた、公式って聞いて逃げないっw!

露出倍数(倍)=(1+撮影倍率)の2乗

上の例では、撮影倍率は1/2倍=0.5倍ですから、1.5の2乗でほぼ2。
というわけでシャッタースピードを2倍にすれば、ほぼ同じ露出が得られるわけです。
別のアプローチとして、F値を補正するという方法もあります。その場合の公式はこちら。

実効F値=レンズのF値×(1+撮影倍率)

この計算式で行くと、F3.5のレンズで絞り開放でも、1/2倍の時の実効F値は5.25です。

ちなみにどれくらいのマクロ撮影から露出倍数が関わってくるかと言うと、撮影倍率0.1倍で露出倍数1.2倍でほぼ1/3EVに相当しますから、0.1倍より大きい時には注意が必要、ということになります。

ところで大部分のメーカーはレンズ側のF値をファインダー内に表示してくるんですが、ニコンだけは、実効F値を表示するそうです。だからニコンのカメラにマクロレンズをつけて、マクロ撮影をすると撮影距離によってF値が動くんですね。単体露出計を併用する時に便利でしょうけど・・・どっちか選べるようにしてほしいですね、混乱の元だし。

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このページは、りゅうじが2010年3月17日 16:58に書いたブログ記事です。

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